2014/08/07

Review: OI POLLOI - Ar Ceol Ar Canan Ar-@-mach LP (再更新)

OI POLLOI - Ar Ceol Ar Canan Ar-@-mach LP

Oi Polloi の現時点での最新アルバム "Ar Ceol Ar Canan Ar-@-mach" がドイツの Campary Records とスウェーデンの Not Enough Records の共同により再プレス。レビューは以下のテープ・バージョンを参照のこと:

" 言わずもがなスコティッシュ・アナーコパンク・レジェンド "Oi Polloi" (兼 "Anti Fascist Action") の2006年リリースの最新アルバム "Ar Ceol Ar Canan Ar-@-Mach" のプロコピー・テープ・バージョンがリリース。Oi Polloi と言えばこのレーベルーーポーランドの Nikt Nic Nie Wie (このレーベルは、彼らのレコードをリリースしているだけでなく、彼らの入手可能な作品はほぼディストリビュートしている) から。

このアルバムは1999年にリリースされた "Fuaim Catha" (Skuld Releases - LP / Combat Rock Industry - CD) から数えると実に7年振りのフルアルバムになる (その間に 7"、split LP などのリリースはある)。これは近年の最高傑作であったその "Fuaim Catha" に次ぐ彼らのベスト・レコーディングだろう。メロディアス&ポップな要素から、攻撃的な要素、不穏な要素、彼ら固有のケルト系 (Celtic) 文化を反映させた民族的な要素まで、彼らの魅力が入り交じるーーしかし新生 Oi Polloi を感じさせるようなまさに現時点のマスターピースな内容。シンセの導入が「新生 Oi Polloi」ーーそのことにさらに拍車をかける。近年はより Oi & ストリートパンク色を強めている彼らであるが、その結果の集大成とも言えるだろう。

彼らはまた近年より「公用語化」はされているが「抑圧されている」言語である「ガーリク - スコットランド・ゲール語」 (Gaelic) で唄い始めている。本作もまたすべてその母国語で唄われている。このテープ・バージョンには、オリジナルの CD バージョンにはなかった英訳が付けられている (逆にそのゲール語の歌詞はなし)。彼らの声明の一部を以下に :

「ここにあるこれらの曲は、われわれ固有の文化を防御するその闘いの一部である - とりいそぎ付け足せば、なんらかの偏狭な愛国心から - しかし多様性の価値と異文化の尊重という信念から。」

そして Oi Polloi と言えば、いわゆる「イスラエルーパレスチナ問題」への言及・追求だろう。彼らほどこの問題に対して「しつこいまでに」言及・追求し続けている DIY パンク/ハードコア・バンドは、今のところ世界中見渡してもちょっと見つけるのが難しい (もちろんそれが「良い・悪い」ではなく、量的なことでもない。世界中の多くの DIY パンク/ハードコア・バンドもまたこの問題に対して言及・追求している「現実」も忘れてはならない。ちなみに、イスラエルの「DIY」を標榜するパンク/ハードコア・バンドは除く。それは必然とだけ言っておこう)。だが、絶対に忘れてならないのは、彼らは一貫してこの問題を「イスラエル (人ではない) への糾弾ーパレスチナ (人である) への連帯」という立場で言及・追求し続けている、ということだ。本作にもむろんこの問題に対して言及・追求した曲がある。この問題の「現実」は、彼らを「音楽以上」で聞くことで分かる、と言っても過言ではない。現在のいまだ「イスラエルーパレスチナ問題」で語られる状況を見るにつれ、暗たんたる気持ちになることに従って、以下の歌詞を訳出しておく。 "


Oi Polloi - Cait A Bheil An Armached Leir-sgrios?
(大量破壊兵器はどこだ?)

大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?

この大ウソでどれくらいの人間が死んだんだ?

大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?
大量破壊兵器はどこだ?

Faslene, Dimona, Porton Down

そこが大量破壊兵器を見つける場所だ
そこが大量破壊兵器を見つける場所だ
そこが大量破壊兵器を見つける場所だ
そこが大量破壊兵器を見つける場所だ


Israeli, Britain, America
Israeli, Britain, America - 大量破壊兵器!

( 註 : Faslene, Dimona, Porton Down に関して。Faslene はイギリスの海軍基地、Dimona はイスラエルの核施設、Porton Down はイギリスの化学兵器施設を指している。)

Campary Records: www.campary-rec.de


Year Released: 2006

Reviewed by Kazu / Acclaim Collective (A) (2007)

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